結び目をほどけば瞬時に1本の紐に戻るパラコードの編み方をご紹介します。
山登りを始めてからというもの、ただのアクセサリーとして着用していたパラコードを「紐(ロープ)の用途」で使用する機会が増えてきました。
人命を救助するロープとしては不安の残る細さですが、テントを張るための補助ロープや、濡れた衣類を乾かす洗濯紐として役立つことが多く、登山をする際には“ブレスレット”と“ストラップ”の2種類を編んで携帯しています。
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基本的にロープ状で使う時は“ブレスレット” から “1本のパラコード”に戻す行程 ” を瞬時に行えることが求められるため、専用の編み方を覚えることが必要。
ちなみに動画で説明するとこんな感じ↓
しっかりと編まれた「ブレスレット」が面白いほどにパラパラとほどけて「1本の紐」に戻っていきます。
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ブレスレットを編む前に必要かつ重要な「リリースバックル」。
プラスチック素材で作られており、ブレスレットの着脱には欠かせないパーツです。
「コンパス」や「ホイッスル(笛)」の付いたアウトドア性の高い種類もあり、所有するだけで中二病魂をくすぐりますね。
これは「火打ち石」が埋め込まれたバックル。
コツは必要ですがちゃんと火を起こすことが可能です。
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次にパラコードの下準備。
8mm径のコードを「4m」の長さでカット。
“ポケットトーチ”を使ってパラコードの先端を炙り、ゆっくり溶かします。
溶かすのに時間の掛かるライターに比べて火の温度が高く(1300度)炙った先から瞬時にコードが溶けていきました。
パラコードはあまり長い時間熱すると焦げ目が付いてしまうため、短時間で溶かすことの出来るトーチは持っておくと嬉しい道具のひとつです。
バックルの細い隙間に通すため、先端を炙った後に金属の定規などに押しつけて平たくしておくと後々の作業が楽です。(プラスチック製の定規だと溶けることがあるので注意してください)
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ブレスレットの制作
芯地の組み方
【01】
「4m」のコードの中心部(半分にした2m)の箇所をつまんでバックルに通します。
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【02】
写真の状態にしてしっかりと絞っておきます。
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【03】
反対側のバックルにもコードを通します。
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【04】
全体像を見るとこんな感じ。
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【05】
手首に巻いてみて「指が2本入るスペース」を確保した長さをキープ。
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【06】
「芯」になるコードが4本になるようにバックルへ通します。
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編み込み開始
【07】
最初の行程で“キュッと絞った”側のコードから編み込みをスタート。
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【08】
向かって右側のコード(A)を「輪」のような形状にしながら「4本並んだ芯」の裏側へ敷きます。
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【09】
コード(A)で作った「輪」の中へ、コード(B)を写真のように折り曲げた状態で通し「芯」の上に置きます。
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【10】
その後、コード(A)を赤矢印の方向へ引っ張ります。
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【11】
今度はコード(B)で「輪」を作り、コード(A)を写真のように折り曲げた状態で「芯」の下に敷きます。
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【12】
コード(B)を赤矢印の方向へ引っ張ります。
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【13】
【07】〜【13】の編み方を続けていきます。
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途中でしっかりと調整
【14】
ある程度の編めた段階で、ステッチ状になったコードを指で押さえながら、端(バックル側)に向けて押し込みます。
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【15】
各ポイントの形状を整えながら、全体のバランスを調整していきます。
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【16】
再び【07】〜【16】の行程を繰り返していきます。
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【17】
全体の3/4が編めた段階で編み込み作業を一時ストップ。
【18】
写真の箇所を指で摘んで引っ張ります。
左右順番に引っ張って行くことでブレスレット全体が締まっていきます。
最後まで引っ張り調整が終わったら、
逆側を向けて同じように調整をかけていきます。
仕上げの作業
【19】
これらの行程を繰り返し、コードの長さが残り5〜6cm程になったところで「締めの作業」に移ります。
写真のようにコード(B)で「輪」を作り、
コード(A)を まっすぐの状態 で通してコード(B)を引っ張ります。
その後、コード(A)を引っ張ります。
【20】
写真のようにコード(B)を「輪」を作りコード(A)を通します。
コード(B)の先端を通す箇所に注意。
コード(A)とコード(B)を同時に引っ張ります。
ここはしっかりと強めに引っ張ってください。
【21】
ブレスレットを裏返し(C)の箇所を持ち上げてトンネル状の「隙間」を作ります。
(C)の「隙間」にコード(A)を通します。
続いてコード(B)も通します。
(C)の「隙間」に通したコード(A)とコード(B)を同時に引っ張ります。
印を付けた箇所を摘んでトンネル状の隙間を作り、コードを通していきます。
これまでの行程でブレスレット全体をかなりキツめに編んでいってるため指の力だけでは大きめの「隙間」を作ることが困難です。
この点は「フォーセップ」を使うことで作業が大幅に楽になります。
「摘んで→隙間を作って→コードを通す」を繰り返し、コードの端を隠すことが出来たら「締めの作業」は完了です。
あとは隙間に通した2本のコードを馴染ませるようにして形状を整えます。
違和感のないよう形を整えることが出来たら完成です。
完成した全体図
【22】
仕上がりの寸法は約18cm(※バックル部分を除く)
長さ4mのパラコードが18cmのブレスレットになりました。
制作途中でしっかりと締めたり絞ったりして圧縮されているため、全体的に密度が高く硬質な仕上がりとなります。
【21】で隙間に入れたコードを搔きだして数カ所をほどき、左右に引くことで瞬時にバラすことが可能。
登山する際には何かと役立つので、身につけておきたいアイテムです。
ブレスレットの解き方
※写真は「2本のコードで作ったブレスレット」ですが、解き方は共通です。
まずはブレスレット内部に収納していた2本の先端を引き抜きます。
次に編み目2、3つほど解いて左右に引っ張れば簡単にロープ状に戻りました。
応用編
今回は「1本のパラコード」で作りましたが、次回は「2本のパラコード」で編むブレスレットの作り方をご紹介します。
2色のコードを使うため、カラーの組み合わせが楽しめます。
制作工程も今回とほぼ同じなので、合わせてご覧ください。
【NEXT >>】
持っててよかった パラコード その2「2本のパラコードでつくるブレスレットの制作方法」
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ありがとうございます!
肯定【3】から【4】が、画像がなく、ここで苦戦しました💦
もう一周くるっと潜らせて回し、4本ぽくしたのですが
やり方は合っていますでしょうか?
このブログを書いた本人ではありませんが、最初にパラコードの中心の輪を通したバックルに戻ってもう1回引っ掛けて4本になれば問題無いです。
女性など細めのデザインが希望の場合は芯にするパラコードを2本のままで編んでも良いと思います。
私はマクラメ編みからパラコードバックルを知ったので柔らかめに作る傾向があり、芯2本であまり引っ張らず編む事か多いです。これ以外にも解ける編み方としてはクイックリリースという、出来上がりが華奢な編み方で作ることもあります。