四角い箱の出来るヤツ -万能調理具「メスティン」の導入とその使い方 前編-

本日はアウトドア好きならば一度は耳にしたことのある(むしろ所有者の方が多い?)万能調理器具「メスティン」の魅力を余すことなくご紹介します。

 

【メスティンとは?】

簡単に言えば「アルミ製の弁当箱」に折りたたみ式のハンドルが付いた飯盒(はんごう)です。

「ご飯を炊く」意外にも「湧かす、煮る、焼く」と、調理に必要なアクションの大半が行えるため、様々なシーンで活躍する万能調理具と言っても過言ではないアイテムです。

 

Amazonにて最高に熱いレビューを参考にして頂ければどんなに素晴らしいものかが伝わると思います。

 

 

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学生の頃に野外研修などでご飯を炊いた事のある飯盒とはちょっと形状が特殊ですね。

ご飯が炊ける調理器具というよりは「携帯性のある片手鍋」と形容した方がしっくりくるような気もします。

今年に入って登山に目覚め、いくつかの山々を登っては下りるを繰り返し、いつしか

「文明から切り離された山頂で如何に美味いご飯を作るか?」 

が、もはや本来の目的を凌駕する勢いになりつつある昨今。数ある調理器具を選別する際に何度も目にする「長方形のアルミ鍋」の存在。

どの記事を読んでも絶賛の嵐なのですが、「生真面目」を地で行くようなフォルムにイマイチ購買意欲も湧かず、

(´-`).oO(メスティン? ハンドルの付きのアルミ弁当箱じゃないの?)

となんの根拠もない偏見にも似た気持ちを抱えたまま、価格が手ごろ2,000円払えばおつりが来ますだったという理由で購入。

 

 

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手元に届いたのは本当に「アルミ製の弁当箱」そのまんまの箱。

 

 

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フタを空けてみるとハトロン紙にくるまれたハンドル部分が出現。

なるほど、これを組み立てれば「あの」形になるのね。

 

 

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蝶番部分にハンドルを付ければ組み立て完了。

黒い部分は樹脂製のコーティングがされており、熱伝導率の高いアルミから伝わる熱を遮断できる工夫がなされています。

 

 

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折り畳むと「鍋」から「箱モード」に変形。

リュックの中に入れるアイテムを選ぶ際、丁度良すぎる大きさ/形状にほっこりしていました。

(´-`).oO(あれ?なんか所有欲がくすぐられ始めたぞ・・・)

「早速使ってみよう!」と高鳴る気持ちが辛抱堪りませんが、ここでちょっとした作業に移ります。

メスティンのオーナーになる際にちょっとした儀式?というか契り?というか・・・

とりあえず2つの加工作業があり、まずはひとつめ。

 

 

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フタを空けた本体のフチに残った “バリ(細かいギザギザ) の除去作業 ” を行います。

 

 

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拡大するとこんな感じ。

 

 

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スーッと軽く力を入れてなぞればサックリ切れるレベルの“バリ”が残っており、このままの状態でも使用は可能ですが、後々のリスクを考えて購入直後に除去する方が賢明と判断。

 

 

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よく見るとフタにも普通にバリが残っていました。

 

 

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耐水性のある紙ヤスリ(800番)を水で浸して慎重かつ丁寧に削っていきます。

そのままでも充分にバリ取りは可能ですが、もうひと手間かけて1000番くらいの紙ヤスリで仕上げを行うと綺麗なアールの付いたフチに生まれ変わります。

 

 

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作業(とりあえずフタ部分)を開始して20分後。

削れたアルミの粉で手には結構な汚れが付いていました。

 

この時点で開封から小一時間が経過。

早く調理段階に移りたいだけなのに淡々と障壁が立ちはだかります。

冷静に考えれば「入手後すぐに “バリ取り”とか!調理器具としておかしいだろ?」と殺伐とした空気に飲まれそうになりますが、これまでの流れ、嫌いではありません!

(´-`).oO(なんだろう・・・ 愛しさにも似たこの気持ち・・・)

気を取り直して2つめの儀式。
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「米のとぎ汁」をメスティン内部に満たして沸騰させます。

 

 

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しっかり沸騰させて冷ますことで「酸化皮膜」が形成され、「焦げ」や「汚れ」に対してそれなりの効果があるそうです。
とはいえテフロンレベルの防汚効果は期待できませんが

保護膜を作っていざ「米でも炊いてみるか!」と時計を見ると開封して2時間が経過。

この頃になると

(;´Д`).oO(あぁ、メスティンッ 可愛いよ・・・メスティィン!)

となっている自分に軽くひいてしまいます。

(´-`).oO(メスティン? ハンドルの付きのアルミ弁当箱じゃないの?)

もうね、そんなこと呟いてた過去の自分をメスティン振りかぶって全力で殴りつけてやりたいですね。

所有者をこんなにも狂わせるメスティンの魔力。

次回は試しに「ご飯」を炊いてみます。

【NEXT >>】

四角い箱の出来るヤツ -万能調理具「メスティン」の導入とその使い方- 後編

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