蒜山三座の縦走記録 その1 -入山編-

野外の気温が真夏日に差し掛かりそうな某日。

ずっと目標にしていた「蒜山三座」を縦走してきました。

 

 

【 縦走(じゅうそう)】
横並びで長く連なる山々の頂上を、途中下山することなく歩いて次の山へ向かう登山方法。
岩場の山では山頂付近の木々が育ちにくいため視界が良好であり、開放感ある美しい景色を長めながらの登山が望める。


蒜山 -wikipedia –

岡山県真庭市北部と鳥取県倉吉市南部に跨って位置する火山。

中国山地の主峰より北側に独立して主に象山(1,085 m)・擬宝珠山(1,110 m)・二俣山(1,083 m)・皆ヶ山(1,159 m)・上蒜山(1,202 m)・中蒜山(1,123 m)・下蒜山(1,100 m)の各主峰で構成されるが、通常は上蒜山・中蒜山・下蒜山を総称して「蒜山」または「蒜山三座」と呼ばれる。


 

 

P1110001
日中を長袖で過ごすには少々暑さが気になり始めた4月の某日。

「大型連休」を利用して朝5時半に起床。渋滞するであろう高速道路を避け、交通量もまばらな国道を一路西へ。

岡山県真庭市にある「蒜山」を目指します。

 

 

P1110004
途中休憩を挟みながら走ること3時間。

目の前になだらかに広がる山脈が見えてきました。

 

 

「でっかいよなぁ〜。いつかあんな山を縦走してみたいよ」

 

 

自分の力量を遙かに超えた規模の山脈をしみじみ目でなぞりながら

 

 

「今日登る蒜山ってどこなんだろ?」

 

と、本日登る山をナビの画面と地形を照らし合わせながら探します。

 

 

何度確認しても「蒜山」の名前が現在地のすぐ近くにあり・・・

P1110006
あ、さっき見た山が「蒜山」なんですね・・・

 

 

 

 

「無理です。」

つい先ほどまで「あんな絵に描いたような山の上を横切るとかギャグか!」と内心思っていたのに、いざそれが

 

 

「驚いただろ?そう!これが今日お前が登る山だ!」

 

 

とネタバレされてもリアクションに困ります。

 

 

しかし、これから「片道3時間」を引き返すわけにもいかないため、しぶしぶ登山口を目指します。

 

P1110007 P1110008
途中見かけたトト○の店・・・
(許可は・・・ 取ってるの? )

そのまま奥へ進むと大きな駐車場に到着。

 

 

長時間の運転で凝り固まった体をストレッチでほぐし、リュック等の中の装備品を入念にチェックして登山する状態に持って行きます。

 

 

P1110010
蒜山は「上蒜山」「中蒜山」「下蒜山」と3つの山があり、横並びに進んで行くことで縦走します。

今回は「上蒜山」から入山となるので「下蒜山」へ下山。

スタートからゴールは15kmほど離れているため、登山する方はタクシーを使って移動することが多いようです。

 

 

 

しばらく進むと小さな看板が目に止まりました。

P1110011
「あぁ・・・ 今日はコッチ方面でも注意が必要な山に登るんだなぁ・・・」

と冷たい恐怖を煽られる“熊注意”の看板。

 

 

朝露で湿ったせいで下地が透けており、

P1110011__
     「犬のタマ注意」

と読んでしまったため、大幅に緊張感が緩和された状態での入山スタート。

 

P1110017 P1110022
500mほど「高原」と呼ぶに相応しい緑を横目に、緩い上り坂を進みます。

P1110023
そして眼前に表れた「上蒜山」。

ドッシリとした二等辺三角形の山からまっすぐ引かれた山道。

見事な自然のレイアウトを前にしばし放心してしまいました。

P1110025
数十秒辺りを観察して気付く“有刺鉄線”

P1110023__
目の前に鎮座する“バリケード”を眺め、

「熊・・・」

と一人呟きます。

P1110027
バリケードをくぐり一本道を進むと、ようやく登山口まで辿り着きました。

「これから何が起こるのか!」と興味本心を抑えながら、最初の一歩を踏み出します。

 

 

 

 

 

 

ほんの少し歩いただけで辺りの景色が一転、

P1110029
「神隠し」と一瞬不安をよぎらせる高い木々。

 

P1110031
「マムシ注意」を警告する看板。

 

P1110032
新調したばかりの登山靴が一瞬にして泥だらけとなり、目を凝らすと“ヒル”だらけの「湿地帯」

日常ではあまり味わうことの出来ない危険コンボ3種類の洗礼を受けながら先を進みます。

 

 

P1110036
そして唐突に表れた「心臓破りの階段」。

 

 

事前に調べた情報では「ここから三合目までが地獄」とあり、

「登山に天国も地獄も無いっしょ!」と簡単に考えてましたが、

 

 

 

本当に地獄でした。

 

 

P1110037
永久に続くかと思われた階段を上ること30分。

ようやく二合目に到着。

 

 

P1110042
振り返ると登山口があんなに小さく・・・

ここへ来るまでかなりの急勾配だったため、短時間でも結構な高さとなりました。

500mlペットボトルの水はここで尽き、本日2本目を開封。

喉へ流し込むと同時に止めどもなく汗が噴き出します。

 

 

 

P1110043
そして迎えた三合目。

(このままぶっ倒れそう・・・ )

 

 

 

P1110046
急な上り坂から一転、なだらかで緩めの山道へと変化し始めました。

 

 

P1110070
主に「笹」で構成された山道。

青い空と緑の山々のコントラストの間に敷かれた薄緑色の敷物にしばし疲れを忘れます。

 

 

P1110053
そのまま順調に六合目を越えて、

 

P1110064
P1110066
「上蒜山」の八合目に到着。

 

 

P1110060
大きく開けた場所に出たので休憩。

 

 

P1110061
そこから10分程歩くと

 

 

kamichoujou
「上蒜山」の頂上に到着!

意外と狭く、絵的に微妙だったので写真はこれだけです・・・

 

 

 

 

P1110073
5分ほど休憩をして次の目的地「中蒜山」を目指します。

 

 

P1110079
緩急の付いた坂道でアップダウンを繰り返し、1時間ほど経過したところで、

 

 

P1110084
眼前に「小屋」らしき建物が!?

 

 

P1110086
後々調べると「避難所」だそうです。(※建物内、付近にトイレはありません)

ガラス越しに中を確認すると4人ほどの登山者の方を確認。

談笑したり、昼食を作ったり、昼寝のため寝転がったりと各々登山の疲れを癒していました。

 

 

 

P1110091
休憩所から少し歩くと「中蒜山」の頂上を示す看板が!」

まったく意識せず辿り着いてしまったので拍子抜けしました。

 

 

 

 

時計を確認すると13時でした。ここまでは良いペースです。

P1110090
リュックから調理道具を取り出して、事前に下準備をしていた材料を炒めて“デミグラパスタ”を作りました。

 

 

P1110093
山頂から広がる景色を眺めながら、しばしゆったりとした時間を過ごします。

( このシチュエーションだけでメシが美味い・・・)

 

 

長くなってしまっため本日はここまで。

次回「下山編」に続きます。

 

【NEXT >>】

蒜山三座の縦走記録 その2 -下山編-

 

 

この記事をシェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です